【深読】旧H×H2話

※注意点
このシリーズはハンターハンターのアニメを深読みして、自分なりの感想をまとめたものになります。
そのため、主観的な意見が多く、証拠や根拠はあまりありません。
私が見て感じたことや気づいたこと、大切だと思ったことなどを正直に書いているだけのものですので、
十分理解した上で読まれることをおすすめします。
こういった感情や見方で見る人もいるのだと思っていただけたらば幸いです。

第2話「出会い×とまどい×出航」

Aパート

・岸壁に埋まっている灯台のような灯りから始まる
 灯台の灯りは道標や方向を指していると思われる。
 ラストにゴンが使った岩山もここのものであり、ミニ伏線とも言えるかもしれない。
 また、この街が岸壁の多い街の印象を植え付けてもいる。

・街の中心(奥)に特徴的な岩が
 くじらの潮吹きを連想させるかのような、この岩は特徴的な港町にすることで、もう一度この街が登場した時に思い出させやすくしたのかもしれない。
 もしくは、人工的な建造物というよりも自然にできたものの印象が強いため、自然に身を任せようという街の人たちの気質のようなものを表現させている可能性もある。

・珍獣船がすでに登場。
 ここもミニ伏線というべきか、この船が物語の要であるということを、先に出すことで物語らせている。

・人が行き交う様子とレオリオの登場
 人と人が出会う場所としてはうってつけの街が港町であろう。そのような舞台でレオリオの前をゴンが行きつ戻りつする。「2人が何やら関わりを持つ話だ」とすぐに判断できるシーンになっている。

・レオリオの所持金がない
 身なりは整えているものの、お金には苦労している人物だということがわかる。

・偽物のハンター
 ゴンにとって初めて会うハンターを悪者として描くことでゴンのハンターに抱く感情を上手く引き出している。※ちなみに偽物のハンターは46話にも再登場しており、コン太の子供を撃った密猟者としてでている。

・腕相撲できちんと一礼するレオリオ
 一応礼儀は弁えているキャラクターなのだと思わせる、レオリオの人柄を表す細やかなシーンになっている。また腕相撲はヨークシンシティ編でも出てきており、その伏線も兼ねているのかもしれない。

・しっかりレオリオの腹の音を聞くゴン
 あの距離から聞こえている時点で並々ならぬ聴覚がゴンにあるとわかる。
 さらにりんごを渡していることが特徴的である。
 視聴者にとっても、山育ちのゴンにとっても、おそらく果物で身近なものといえばりんごだろう。食べやすさもそうだが、なんとなく親近感のようなものも感じられるチョイス。ゴンに悪意がないということがわかるような表現方法とも言えるかもしれない。

・人攫いに連れていかれそうになるゴン
 レオリオが割って入り、助けてくれるが、ここでは2人の距離がグッと縮まるシーンとして申し分ない。
 またゴンの人をすぐ信じてしまうところと、レオリオの騙して近づく悪人を見抜けるところがハッキリと伝わり、上手く人物像を描いている場面。同時にレオリオの格闘技術の高さもわかる。

・クラピカの緋の目
 食事中毒蜘蛛が歩いてくるが、フォークで絡め取り逃してやる場面で緋の目を発動させている。「蜘蛛を見ただけで逆上してしまう」という設定ではあるものの、おそらく見つけてしまった場所がレストランという公共の場であったことから、心を抑え込んだのではと解釈できる。また、命ある生物を無碍に殺さないクラピカの心根もわかる。

・店の魚を盗むレオリオ
 ここではレオリオに罪悪感や躊躇などが感じれず、また悪びれもしていないことから、盗みを働かざるを得ない環境下で育って来たことがわかる。
 さらにこのあとゴンに「わかっただろ、これが世の中ってもんさ」と言い含めるセリフからも、シビアな世界で育ってきたことが感じ取れる。

・盗まれかけるがゴンが取り返す
 釣竿の扱いが上達していることを最初に感じられるシーンで、また盗みが頻発するほど荒れた世間なのだということも同時にわかる。

Bパート

・きちんとバイトに励むレオリオ
 腕相撲で知り合った偽物ハンターと目を合わせるシーンは、きちんと2人が顔見知りということを忘れず表現するのが、細やかな配慮を感じて良い。

・間違えて珍獣船に入ってしまうゴン
 キツネグマに会って嬉しそうなゴンだが、檻に入って気もたっているキツネグマを見て、涙を浮かべる。
 コン太のことを思い出して優しく声をかけ、手を差し伸べると、キツネグマは落ち着いて舐めてくれる。
 ここはゴンの素質(動物とのコミュニュケーション能力が高い)も関わっているが、きっとコン太の臭いも感じ、安心したキツネグマが心を許してくれたのではないかと思う。

・ハンターと対面するゴン
 ハンターと聞いて喜んだのも束の間、キツネグマ親子に対する卑劣な言動に、「これがハンターなの?」と困惑するゴン。光の描写で、ゴンの顔に影が落ちているのがこのシーンの特徴だが、ゴンの心にも薄く影がさしていることが窺える。
 そして、背中に檻に入っているもののキツネグマがいることで、キツネグマを守っているかのようでもあり、また、キツネグマの方もゴンを避けてハンターのみに攻撃をするところが、ゴンは攻撃対象ではないことを表現しており、同時にゴンとキツネグマが心を通わせているとわかる。

・金を盗むレオリオと檻に入れられたゴン
 ゴンのため、鍵も一緒に持って行くレオリオだが、ゴンは急がなければならない立場であるのに檻の中の他の動物たちも助けてやる。動物に対する愛情を感じられるシーンであり、また「付き合いきれんわ」と言いつつも、きっちり戻ってきて偽物ハンターを殴り飛ばして、オーナーに逃げた動物の代金を渡す。一連のレオリオの行動はまさに「義理堅いタチ」を表現されており、人の好さがよくでている。

・出航してしまった船に、岩を使って乗り込む2人
 最初に出た岩場がでてくる。この岩を使って、華麗な竿さばきで船に飛び乗る2人だが、ゴンのことをきっちり信用し、また成功した後には名前を教えているレオリオを見て、2人が初対面からここまで信頼関係を結んだのだとわかる場面となる。

まとめ

 今回の話はアニメのオリジナルストーリーで、原作では船の中で2人は出会う。
 しかし、レオリオの良さがぎゅっと詰まった良回であり、原作通りならばキレやすいおじさんと抱きかねない第一印象が、ガラッと変わっているのが、今後のストーリーの流れ的にも良い表現だったと思うので、原作を知った上で見ていても、満足のいく出来だったのではないかと感じる。

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